マイク付きイヤホンを持っているのに、Web会議は単体マイクで喋っている

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在宅ワークのWeb会議は、Teamsで毎日3〜4時間ある。この時間を支えている機材は、USBマイクの HyperX SoloCast 2(7,620円)、マイクアームの CACENCAN M02(3,199円)、有線イヤホンの HyperX Cloud Earbuds 2(4,600円)の3点、合計15,419円だ(いずれも私の購入額。2025年11月購入)。

奇妙に見える点が1つある。Cloud Earbuds 2 にはインラインマイクが付いている。つまりマイク付きイヤホンを持っているのに、それでは喋らず、わざわざ単体マイクをアームで口元に吊っている。この記事は、その構成に落ち着くまでの失敗の経緯と、9ヶ月使った実際のところを書く。

先に断っておくと、実機として使っているのはこの3点だけだ。後半に出てくる他のマイクはメーカー公式ページのスペックに基づく机上の比較で、使ったようには書かない。実機の写真は載せていない。

ヘッドセットをやめるまで

最初からこの構成だったわけではない。2段階の失敗を経ている。

以前はワイヤレスのヘッドセットを使っていた。短時間の会議なら問題はない。ただ、1時間を超える会議になると耳と頭が疲れてくる。毎日3〜4時間となるとこれが積み重なって、ヘッドセットをやめることにした。

次に、マイク付きの有線イヤホンにした。軽いので装着の疲れは解決した。ところが今度は、会議の相手から「音が悪い」と言われた。自分では自分の声を聞けないので、指摘されるまで気づかなかった。

そこで、耳はイヤホンのまま、マイクだけを単体のUSBマイクに分けた。これが今の構成だ。つまり「音質を追求してマイクを買った」のではなく、装着の疲れと相手からの指摘という2つの困りごとを順番に潰したら、結果として分離構成になった。

結果から書くと、分離してからは相手に「明らかに音が良くなった(聞こえやすくなった)」と言われている。もうひとつ、狙っていなかった効果もあった。イヤホンを有線にしたことで、ワイヤレスヘッドセット時代にたまにあった微妙な遅延や、相手の声が飛ぶ症状がなくなった。

なぜ分離で変わるのか

あとから調べて、理屈は単純だった。

Cloud Earbuds 2 のインラインマイクは、公式スペックでは無指向性(全方向の音を拾う)で、位置はケーブルの途中、つまり口から離れた胸元あたりに来る。一方 SoloCast 2 は単一指向性(カーディオイド)で、アームに付ければ口元に固定できる。マイクの性能値の差より、「口との距離」と「口以外の音を拾うかどうか」の差が大きい。

実際、Web会議のマイク選びについては「効くのは性能値ではなく、口との距離と指向性だ」という実測ベースの指摘が以前からある(出典参照)。私の経験はこれと矛盾しない。24bit/96kHzという録音スペックが効いたのではなく(会議の音声はどうせ圧縮される)、口元で単一指向性のマイクが拾っている、という物理的な配置が効いたのだと理解している。

なお「単体マイクをアームなしで机に置く」配置は、私は3日でやめている。口元まで持っていけないし、タイピングの音を相手に届けてしまったからだ(経緯は次の節)。マイクだけ買って机の端に置くなら、インラインマイクとの差は小さくなると思う。単体マイクは、口元に持ってくる手段まで含めて1セットだ。

9ヶ月使った実際のところ

2025年11月24日にマイクとイヤホンを買い、アームは3日後の11月27日に追加した。以来9ヶ月、Teamsの会議で毎日使っている。

アームを3日で買い足したのには理由がある。最初は付属スタンドで机に置いていたのだが、その配置ではマイクを口元まで持っていけず、タイピングの音が相手に入ってしまった。アームに載せてからは口元に吊れるし、上下に動かせるので、使わないときは上げておけば机の上で邪魔にならない。

設定は、していない。 SoloCast 2 には NGENUITY という公式ソフトがあり、EQやノイズリダクションが使えることになっているが、私は入れていない。USB-Cで挿して、Teamsのデバイス設定でマイクとして選んだだけだ。9ヶ月それで運用できているので、「買ったら設定が大変そう」という心配は、少なくとも会議用途では要らなかった。ソフトの機能を使い込んだレビューを探しているなら、この記事には書けることがない。

本体の使い勝手で会議向きなのはタップミュートだ。天面を触るだけでマイク側でミュートでき、Teamsのミュート操作をしなくても済むので、毎日使っている。LEDがはっきり光るので、いまミュートなのかどうかで迷うこともない。

難点もひとつ書いておく。ヘッドセットの頃と比べると、環境音を微妙に拾うことがある。たまに相手から「今の音、何?」と聞かれる。はっきり入るわけではないようで、会議に支障が出るほどの問題にはなっていないが、単一指向性でも周囲の音がゼロになるわけではない、というのが9ヶ月の実感だ。

イヤホン側の Cloud Earbuds 2 は、「会議の耳」としては地味な存在だ。有線(3.5mm)なので電池切れも接続の不調もなく、会議の直前に充電を気にすることがない。買う前は、カナル型を毎日長時間挿していたら耳の中が痛くなるのではと思っていたが、9ヶ月で痛くなったことは一度もない。ケーブルの長さも十分にあり、頭を多少振っても引っ張られない。聞こえ方についても、ヘッドセットの頃よりむしろ良く聞こえるようになったと感じている。

アームの CACENCAN M02 について書けることは少ない。デスクにクランプで固定し、9ヶ月使ってぐらつきや緩みは特にない。メーカーの公式サイトは見つけられず、仕様(耐荷重1.8kgなど)は販売ページの表記しか確認できなかった。この価格帯のアームでも、SoloCast 2 を支える用途では困っていない、というのが書ける全部だ。

同じ構成を組むなら

私の実費は以下のとおり。価格は変動するので、現在価格はリンク先で確認してほしい。

機材 購入額(2025年11月) 役割
HyperX SoloCast 2 7,620円 口元のマイク(単一指向性・タップミュート)
CACENCAN M02 3,199円 マイクを口元に持ってくるアーム
HyperX Cloud Earbuds 2 4,600円 耳(有線・インラインマイクは使わない)
合計 15,419円

SoloCast 2 は執筆時点で価格.com最安 8,980円(2026年8月22日参照)。アームへの取り付けは、本体に3/8インチと5/8インチのネジ穴が両方切ってあるので変換ネジなしで直付けできる。ポップフィルターとショックマウントが内蔵になった点が初代 SoloCast との公式スペック上の主な違いで、逆に言うとマイクとしての基本形式(単一指向性・24bit/96kHz・USB-C・タップミュート)は初代から変わっていない。

イヤホンは1点だけ注意がある。Cloud Earbuds 2 には後継の Cloud Earbuds III が既に出ている。私が使っているのは旧型ということになるが、有線・軽量・インラインマイク付きという役割は変わらないので、新旧どちらを選んでも「会議の耳」としての使い方は同じはずだ(IIIは使っていないので断定しない)。

単体マイクを SoloCast 2 以外から選ぶ場合の候補を、メーカー公式ページでスペックを確認できたものだけ並べておく(実機で使ったのは SoloCast 2 のみ)。

機種 指向性 ミュート操作 接続 公式価格
HyperX SoloCast 2(使用中) 単一指向性 タップ+LED USB-C $59.99(国内最安8,980円)
FIFINE AmpliGame A8 単一指向性 タッチ式 USB-C $43.99
audio-technica AT2020USB-X 単一指向性 タッチセンサー+LED USB-C 公式ページに記載なし
Razer Seiren V3 Mini スーパーカーディオイド タップ+LED USB $59.99

Web会議用途で見るべき列は指向性とミュート操作だと思う。録音スペックの数値はどの機種も会議には十分すぎるので、比較の決め手にならない。AT2020USB-X はヘッドホン端子でのモニタリングができる点が特徴だが、イヤホンを別に挿す分離構成ならマイク側の端子は使わないので、私の構成では選ぶ理由にならなかった。

同じことをする人へのポイント

この記事は、運営者自身の実践記録に基づいています。

出典